マレーシア、サバ州のトラスマディー山(2,642m)に、2泊3日の登山をした。私たち2人に、ガイド、コック、ポーター、運転手と4名にサポートしてもらい、6名のパーティーで登山。凸凹道を長時間車に揺れに揺られ、川を渡るのも車が何度も流されそうにになりながらエンジン全開で進み、登山口に到着。
山小屋までは木道や階段が整備されているが、食料や大きなガスボンベをポーターが運び上げる。夕刻山小屋に到着。夕食後は、早々に眠りにつく。
翌日は朝3時に、夜が明けないうちにへッドランプの明かりを頼りに出発。日帰りの登山で、ネペンテスをスケッチすることが目的だが、果てしないアップダウンの繰り返しが続く厳しい登山となった。スケッチをしながらの登山は時間もかかる。スケッチにはいくらでも時間が欲しいが、日没がとっくにすぎた夜の7時に、またヘッドランプの明かりを頼りに、なんとか無事に山小屋に到着。忘れられない登山となった。
バコ国立公園には3度取材に行っている。マレーシア、サラワク州のクチンの船着き場から、小さなボートに乗り、マングローブの森を見ながら、バコ国立公園に到着する。
いつもは穏やかな海なのに、1月に船に乗ったときには、小さなボートが大きな波に飲み込まれそうに揺られ続けて、真っ青になったこともある。
バコの森の中はケランガス地帯なので、土壌の栄養状態が貧困で、大きな樹木は少なく灌木が多い。灌木にはアリノトリデやランなど、様々な着生植物が重なり合って着生している。ネペンテスも数多く見られる。バコの森を初めて歩いたときには、不思議な植物がたくさんあり、植物の天国のように思った。もちろん、私の大のお気に入りの森となった。
しかし近年、観光客も増え、林床には帰化植物が多くなり、また着生植物も極端に少なくなっているので、大変残念に思う。
4095.2mのキナバル山に、1998年7月21日に登頂成功! 途中でいろいろな植物を観察。Nepenthes x kinabaluensisを3000m付近でスケッチ。スケッチしている間にめまぐるしく天候が変化。小雨が降り始めたと思えば、直ぐに青空に変わり、また霧で真っ白になるというような変わりようでした。高山のネペンテスのピッチャーは大きくなることが多いです。初めて描いたネペンテス、帰国後に作品にしました。
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